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思い出が溶けていく
2020年08月28日もうかれこれ何年も行かせていただいている女性の方の家に呼ばれていった。
そのご家族は家族全員させてもらっているぐらい気心知っている方でうちの子供も連れていた事もあるぐらいの方
子供がとても好きな方で人間が好きな感じだ。
その方の家に行ったら記憶が落ちてきていると言われていた
確かに話していても最近のことは何も覚えていないような感じで
昔のことは結構覚えておられるような感じだった。
でも僕のことは覚えてくれているみたいで
家族の人に頼んできてもらうようにと電話してとかといっているらしい
一応携帯電話は持ってはいるが電話をするにも耳が遠くなってきていてあまり話ができなくなってきている。
体もよいところはないぐらいの病気のオンパレードである
昔易者の人に長くは生きられないからと言われたらしい。
ひどく落ち込んでいたが
亡くなると言われてから30年もたってしまったと言って屈託もない笑顔で話されていた。
その方の病気が以前一時的に悪い方向に行ったことがあった。
これでは生きられないところまできていた。
ただその方を見ていて思うにはその方が生きているのではなくて
周りが生かしているように感じた。
自分の家族がけがをしたりすると自分がけがをしたときみたいに痛みを感じ
自分の孫が受験を控えているといえば同じように緊張し
子供や家族と常に一体であるような生き方をされてこられている感じがした
だから旦那さんも
お母さんには苦労かけたからな~と言いながら80歳になって初めて台所で調理も始めたらしい。
最近では煮物なんかもできるようになったらしい。
周りがまだ生きれるように変わっていった。
人間いつでも変わろうとか変化しないといけないときには変われるのだと思った。
家族のありようがどんどん小さくコンパクトにまとまっている感じがするが人間の弱さを受け入れて支えあっていきていることがなんか美しい。
一人で生きてきたような面をしている自分はなんか恥ずかしい感じがした
いつもそういった方に限って先生っとかといって声をかけてくださる
いやいや先生って声をかけたいのはこちらですよと言いたい。
思い出が全て溶ける前に先生って声をかけてみたい。